「席替え」って、子どもたちは大喜び!でも、考えるのが大変だしなぁ。
席替えの方法っていろいろあってどうしたらいいのか分からないんだよね…。
こんな人のための記事です。
席替えは、子どもたちにとっては楽しいイベントの1つですよね。ただ、先生側の視点でいえば学級経営上でとても重要な行為でもあります。先生が席替えに何を求めるかを明確にして、素敵なクラスを作ることにつながるものにしていきたいですね!
席替えの方法例とメリット・デメリット
席替えの方法って、たくさんありますよね。それぞれにメリットもあれば、デメリットもあります。先生は、それを知った上で「席替えで何を大切にしたいのか?」によって選択することが大事ですね!
先生が席を決める!
これが一番の定番でしょうか?先生がクラスの人間関係や適性を考慮して、配置していきます。
私の娘のクラスは、このやり方です。娘はどちらかというと世話焼きタイプ。そのせいか、「いつもなぜか○○君の近くなんだよね。○○君の近くだと大変でさぁ…。」とよく漏らしています。先生としては、大変な子の近くに世話焼きタイプを置いておくと安心なんでしょうね。
【メリット】
先生側の意図でコントロールが可能です。まずは、「この人たちをくっつけると授業にならないな…」というのはなくなりますね。また、グループに一人リーダー的存在を配置することで、グループ学習が成立しやすくなります。人間関係やその時の状況で、「この子は配慮しないと…。」という子への配慮も可能です。
これからは、個別最適な学びがどんどん取り入れられいきます。そこで、グループ(班)を活用していくならば、グループのメンバー構成は大事になってきそうですね。
【デメリット】
先生が考えるのが大変。気付けば「あれ?ほぼ変わらない席になってしまった…」というのはあるあるですね!
くじ引き!
完全に運次第!今は、男女の区別もありません!
【メリット】
いろいろな人と関われる!
【デメリット】
先生側の意図でコントロールできない!これに尽きます。人間関係や学びの環境を整える面での配慮ができません。
子どもたちが選ぶ自由席!
完全に子どもたちが選びます!
【メリット】
子どもたちは、楽しい!子どもたちが育っていて、「この席だとおしゃべりしてしまいそうだからやめておこう!」「このグループにだれかリーダーをできそうな人が入った方がいいんじゃない?」と自分たちで話し合えるならば、この方法がおすすめ。
【デメリット】
子どもたちが自分で判断するほど育っていないのであれば、ただ仲の良い人と近くになるという判断基準になってしまうので、人間関係が固定化され、グループ学習も成り立ちづらくなる。
今では、男女を分けることしないのでやりませんが、自由席の変形で、昔はお見合い形式というやり方も。男子は全員廊下へ。その間に、女子が自分たちで席を決める。今度は入れ替わって、女子は廊下、男子は自分たちで席を決める。後から、ご対面!
席替えの頻度は?
席替えの頻度も先生方によって、それぞれですね!
〇1か月ごと(日直が1周したら)
これが定番ではないでしょうか。
〇学期ごと
学習のベースとして席を大切に考える先生は、じっくり席を検討し、それを長く使う傾向にありますよね。
〇2週に一回。
クラスに配慮が必要な子がいる時には2週に一回にしたこともあります。周りに迷惑をかけてしまうので、どうしても隣の子がかわいそうな時ですね。あと、新型コロナウィルスの時期に、ソーシャルディスタンスを確保するために授業が受けづらい位置になってしまう子が出る場合…。これもかわいそうなので2週に一回にしました。グループ活動の安定を考えれば、最低1か月は、同じグループでいきたいところですね。
雄剛のクラスでは、「くじ引き」を採用!
理由は、「いろいろな人との関わり」を席替えの一番の重点事項と考えているからです。
それだと、仲良しの子が隣通しになっておしゃべりしてしまったり、グループ活動が成り立たなかったりするのでは?
そういう心配も確かにあります。ただ、基本的には「先生が決めた席でないと、きちんと学習できないはおかしい!どんな席であってもきちんと取り組める力、判断できる力を付けなさい!」というスタンスでいます。学習という面でも、確かにリーダー的存在がいないことで、グループ学習が成立しづらくなることがあるかもしれません。しかし、逆に言うとそれはリーダーが固定化されることにつながり、リーダーに挑戦したことがないだけで、その資質がある子がリーダーを経験する機会を奪っていることにもつながります。コントロールできない状況だからこそ生まれるものを生かせるといいですね!
ただし!外せない配慮はきちんとしますよ!
黒板が見づらい子、話が聴きとりづらい子は先に選択させる!
視力の問題、身長の問題、聴力の問題、集中力の問題で前の方の席でないと困る子がいます。その場合は、くじ引きの前に「前でないと困るという人は、一番の前の列であれば選んでいいよ!」と選択させます。その後、残った席でくじ引きをするようにすると、前でないと困る問題は解決です!
意外と子どもたちはちゃんと考えています。前の学年まで集中できなくて大変だった子が、「僕は、前じゃないとおしゃべりしたりしてしまうから前にしてもいいですか?」ときちんと判断できる姿を見ると、成長を感じます!
人間関係で、今は離した方がいいなという場面では、微調整。
ちょっと姑息な手段にはなってしまいますが…。「この子とこの子は、最近トラブルがあって、保護者からも距離を置かせたいと言ってきている…。」そんな場面では、微調整を行います。
私のクラスでは、番号を書いたくじを引かせます。最初から、席に番号は付いていません。黒板に席の図を描き、くじ引き後に、私がランダムに数字を入れていきます。ということで、事前に配慮が必要な子の番号をそれとなく見ておくと、ちょっと微調整が可能なんです!どうしても微調整が必要な時のみこの方法を使います。
失敗例…
先生になりたてで初めて6年生を担任した時…。私は、ただ子どもたちの楽しさ優先して「お見合い形式」の席替えを採用していました。今考えると、この時期に担任した子たちには申し訳ないという気持ちしかありません。何の意図もなく、ただ楽しさだけを追求した結果、人間関係は固定化。いつも仲の良い人としか活動できないし、授業中の切り替えがあまりできない状態が続いてしまっていました。席は、学習をするためのベースになる重要な部分です。その意識をもって、席替えの仕方を考えなければならないことを痛感しました。
『【席替え】席替えに何を求める?』のまとめ
それでは、まとめです。
いかがだったでしょうか?席替えは、学級経営上とても重要な行為です。それぞれの方法のメリット、デメリットをしっかり吟味して選択していきたいですね。これから「個別最適な学び」「協働」も大切になってくると考えると、グループの構成メンバーはすごく大事になってきますね。私も、いつも同じではなく、教育の流れも考慮しながら見直しをかけていきたいと考えています。もし「こんなやり方もあるよ!」「このやり方が効果的だった!」というアイデアがあれば是非教えてください。一緒に学んでいけたら嬉しいです!
それでは、また!
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