2/10時間目までで、5年生に南中ソーランを教える準備をしてきたよ。
5年生に教える場面をどう作ったらいいのかな?ただ、自分たちが踊れればいいというわけにもいかないし…。
こんな人のための記事です。
10時間扱いで、運動会本番までに「南中ソーラン」を仕上げる今回の単元。3/10時間目からは、5年生に南中ソーランを教えていきます!
3/10時間目にフォーカスします!同じグループの5年生とコミュニケーションを取りながら、南中ソーラン全体を通して大切なポイントを伝授する1時間。それでは、見ていきましょう!
この1時間で達成したいこと!
南中ソーランの基本の動き(「かまえ」から「網引き」「魚投げ」「ろこぎ」)と気を付けるべきポイントを5年生に教えることができる!
南中ソーランは、大きく分けると①「網引き」「ろこぎ」のように何度も出てくる動き、②1,2,3番で変わる動き、③間奏の動き、の3つに分けることができます。今回は、南中ソーランを迫力ある演技にするためのポイントを確認しながら、①の部分を中心に練習しています。
それでは、具体的な1時間の展開を見ていきましょう!
1時間の展開例
⓪5年生との顔合わせ
この日から、5年生と一緒に活動していくことになります。グループごとに教え合いを行っていくので、まずはお互いに自己紹介をする場を設定します。
まずは、6年生から。6年生がどんな自己紹介をするかで、5年生の緊張感と話しやすさが変わってきますね。この辺りは、6年生に対する事前指導が全て!事前指導で、リーダーを集め、リーダーを中心にして自己紹介を進められるように練習しておくといいですね。
①準備運動
ここでは、『ラジオ体操』で準備運動を行います。
開会式で前に出てラジオ体操をする役割が決まっていれば、その子たちを前に出し、経験を積ませます。
②6年生のお手本を見せる!
ここで、5年生に完成イメージをもってもらいます。ここでの6年生の踊りのレベルが、5年生が目指すゴール。なおさら、1,2時間目の6年生のみの練習で、どこまで高められるかが重要になってきますね。
③主運動Ⅰ(「かまえ」~「網引き」「魚投げ」「ろこぎ」)
今回は、緑枠の部分を学習していきます。
練習の流れは、こんな感じ!
①リーダーのお手本で、練習する動きを確認
②先生が、どんなところに気を付ければよいかを確認
③確認すべきポイントを意識しながら、先生と一緒にやってみる
④グループごとに、ポイントができているかを見合う!
どんなに6年生だけで確認していても、ただ子ども同士の教え合いに任せてしまうと教え方にぱらつきが出てしまいます。微妙に違うことを教え、それが伝統として受け継がれていくうちにばらばらに…。そろえるところは、しっかりそろえたいので、先生が見合うポイントを確認する場を入れるようにしています。
例えば、最初の指導「はこ足」の指導はこんな感じ!
「さあ、いよいよ練習を始めていくよ!まずは、この南中ソーランを迫力ある踊りに仕上げる一番大事な『はこ足』をやっていくよ!
①リーダーのお手本で、練習する動きを確認
「リーダーはステージへ!リーダーにはこ足をやってもらうよ!」
②先生が、どんなところに気を付ければよいかを確認
「『はこ足』のポイントは、地面と足で箱型を作ること!
まずは、少しつま先を開くよ。そして、つま先と同じ方向に膝を開く。
そこから、腰を落としていくよ!この時に、腰が落ち切らないと…五角形になるね!さらに落としていくと…、これが箱型だね!
ここより腰を落としたものは…。一見、腰が落ちているようだけど、横から見るとお尻を後ろに引いてしまって、なんかかっこ悪いね。横から見た時に、まっすぐ腰を落とすようにすると、最大に落としきったところが箱になるはず!」
③確認すべきポイントを意識しながら、先生と一緒にやってみる!
「それでは、みんなでやってみよう!」
④グループごとに、ポイントができているかを見合う!
「それでは、グループごとに見合ってみよう!6年生は、『地面と足で箱型を作れているか?』『お尻が後ろに下がって、体だけが前に倒れる形になっていないか?』を確認して、アドバイスしてあげよう!」
見合う活動の前には、必ず見合う観点を示すようにします。そうすると、活動の目的がはっきりして、「何をしたらいいんだろう…?」と迷う子が減り、自己流で勝手に教えてしまうことも予防できます。
基本の踊りを教える時には、この繰り返し。そして、今回でいうと前奏部分の『かまえ』~『まきあげ』までが終わったら、通して踊ってみる。『網引き』~『ろこぎ』までが終わったら、通してみる。
④交流
*今回の表現では、主運動と交流を分けるのではなく、同時進行で行っていきます。
今回の学習で、特に重視しておさえたい踊りは3つ!
①はこ足!
【はこ足のポイントは?】
〇地面と下半身で、きれいなはこが入る形を作ること!
*「腰を落とすよ!」と言っても、なかなか伝わりません。「はこになっている?」と投げかけ、お互いに見合わせると、腰が落ちたきれいな形ができます。
*「きれいな五角形を作ろう!」という教え方もありますが、やはり、力強さを感じるのは「はこ足」ですね。ただ、きつい…。
②波
【波のポイントは?】
これがけっこう難しいんですよね。どうしても、手のひらを下にして、ただ上下に動かしがち…。ここで、手のひらの返しがあると、きれいに見えます。
「ボールをなでる感じ…」と表現してあげると、ちょっとイメージしやすいようです。
*ここでは、「遠くから遠くへ」ふり幅を大きくするとよいことを教えてあげると、今後の指導で生きてきます。
③まきあげはカウントでそろえる練習を!
【まきあげ】
踊りを教える時に、けっこう雰囲気で真似させておしまい…という教え方の方もいると思いますが、最終的に「そろえる」ということを意識させるならば、カウントでしっかり教える必要があります。
特に「まきあげ」は4回目の動きをそろえるのが難しいので、カウントを使って教え合えるように意識させていきます。
⑤主運動Ⅱ(学習したことを意識して踊ってみる!)
最後に曲をかけて踊っていきます。ここでは、まだ全部を練習したわけではありませんが、曲を全てかけて、踊れるところだけ踊っていきます。
踊りはまだ一部しか教えていないけれど、あえて曲を最後までかけます。そうすることで、「今日学習した踊りだけで。曲の半分弱くらいは踊れてしまう!」ということに気付くことができるんです。それと同時に、曲の構成が、基本の踊りの繰り返しと、一部だけ変えている踊りがあるということに気付き、次回以降の練習の課題が明確になります!
⑥整理運動
怪我や体調不良がいないかを確認します。
⑦振り返り
今回は、3/10時間目。5年生に基本の踊りを伝授する1時間ということで「同じグループの5年生のどんなところができて、課題はどこか?」と書く観点を示します。そうすることで、この時間の「思考力・判断力・表現力等」が見えるようにしていきます。
評価について
今回は、3/10時間目ということで、「思考力・判断力・表現力等」を中心にみていきます。
【観察】主運動Ⅰの活動場面の様子
C…踊りのポイントを意識して、教え合えていない
B…意識して教え合うことはできている
A…動きを分析して、より詳しく教え合うことができている
【学習カード】振り返り
C…踊りのポイントを意識して、できていることや課題について考えを書けていない
B…ポイントを意識して、できていることや課題について考えを書けていない
A…自分や5年生の動きを分析した上で、これから意識するべきポイントを具体的に書けている
「表現運動『運動会に向けた表現(南中ソーラン)の指導』⑤ ~3/10時間目【6年5月】」のまとめ
それでは、まとめです。
いかがだったでしょうか?次の時間は、5年生に南中ソーランを伝授する2回目。1,2,3番で変わる踊りを学習していきます。
もし「こんなやり方もあるよ!」「このやり方が効果的だった!」というアイデアがあれば是非教えてください。一緒に学んでいけたら嬉しいです!
それでは、また!
にほんブログ村
コメント