表現練習の計画を立てて、関係する先生方とも打ち合わせ済み!いよいよ練習開始だけど…。うまく指導できるかなぁ…?
たぶん、踊りは教えてはあげられるんだけど、完成度が高いかどうかはちょっと…。「上手だなぁ…。」「すごいなぁ…。」と言われるくらいまで完成度を高めるには、どんな指導をしていけばいいのかな?
こんな人のための記事です。
10時間扱いで、運動会本番までに「南中ソーラン」を仕上げる今回の単元。ここからは、1時間ごとの詳細な内容を見ていきましょう!
1/10時間目にフォーカスします!6年生は、既に前年度で南中ソーランを踊れるようになっています。この時間は、6年生だけで踊りの確認をし、5年生に教えるための準備を進める時間です!それでは、見ていきましょう!
この1時間で達成したいこと!
感覚的に踊っていた部分を、カウントと動きを合致させて踊ることができる!
6年生は、前年度に既に南中ソーランを踊ることができるようになっています。ただ、「6年生が5年生に伝承する」という交流の活動を取り入れているため、細かな部分があいまいだったり、感覚的にだったり、教える6年生によって少しずつ違ったり…ということで、一人一人が思い描いている完成形がバラバラになりがちです。そうやって覚えた南中ソーランを6年生になった子が伝承すると、さらにバラバラに…。そうなることを防いで基本の形を伝承するため、6年生で共通認識をもつための時間を確保します!
5年生に教える活動に向けて、教え方を身に付けることができる!
よく「6年生から5年生に伝承する」場面で目の当たりにするのは、実行委員の子に教える範囲を踊らせ、「じゃあ、ここまで教えて!」と6年生に投げるパターン。
でも、これをやると上にも書いた「細かな部分があいまい」「感覚的」「教える子によって違う」…という現象が起こりがちになります。やはり、カウントを使う教え方をできるようにすることで、踊りが揃うようになります。ここでは、カウントを使ってどう教えるかを6年生同士で体験しながら、教え方を身に付けられるようにしていきます。
それでは、具体的な1時間の展開を見ていきましょう!
1時間の展開例
①準備運動
ここでは、『ラジオ体操』で準備運動を行います。
おそらく、ほとんどの学校で運動会の一番目の種目は、『ラジオ体操』ではないかと思います。「表現」や「短距離走」と同じように、種目の1つとしてきれいにできるようにしたいですよね。ただ、ラジオ体操だけで時間をとって指導することは現実的ではないので、運動会関係の練習をする時には、必ず準備運動に『ラジオ体操』を取り入れ、その中で正しい『ラジオ体操』の動きを指導していきます。
③準備運動2(踊ってみよう!)
〇久しぶりに踊ってみよう!
久しぶりに踊るので、忘れている子もいるかもしれません。そこは重要ではないので、とりあえずは楽しく踊る!ただ、この後取り上げる「感覚的に踊っている部分」「あいまいな部分」をよく見ておいて、後で話ができるようにしておきましょう!
③主運動Ⅰ(「感覚的に踊っている部分」「あいまいな部分」を確認しよう!)
よく「感覚的に踊っている部分」「あいまいな部分」になりがちなのが、下の資料の赤太字になっている部分です。
ここが子ども伝いに伝承するうちに、各学校独自の動きになりがち…。そこを無視して正しい形に直そうとすると、子どもたちから思わぬ反発をくらうことになりかねません。なので、実行委員と事前に打ち合わせをし、「その学校なりの形で統一するか」「もっとかっこよくするために正しい形で統一するか」を決定しておく必要があります!
④交流
*今回の表現では、主運動と交流を分けるのではなく、同時進行で行っていきます。
今回は、1番最初の赤太字の部分(前奏部分の最後)!「網を巻き上げて掴んで投げる」を繰り返した後の、速い部分がありますよね!そこを例に見ていきましょう。
1,先生がステージで踊るのを見ながら踊ってみる!
さっき、踊ってみたけど、ここの踊りが速くて難しいよね!実行委員とも確認したんだけど、どうやら昨年の6年生に教えてもらったのも、人によって少しずつ違うみたい…。でもね!今年みんなが5年生に教える時にバラバラだと5年生も困るから、実行委員と話し合って「これでいこう!」という形を作ったよ!その形を確認するから、みんなで覚えよう!
じゃあ、やってみるよ!
〇12で網を巻き上げる!
〇34で大きく腕を回す!
〇5で右手を右肩に
〇6で天に突き上げる!
〇7で手でバッテン
〇8で手を開く!
でも、昨年6年生に教えてもらった形と違うんだけど…。
そうだよね。でもね!ここで今の6年生がバラバラな部分を揃えてあげることで、この学校の新しい伝統が出来上がっていくんだよ!みんなで協力して、素晴らしい伝統を作っていこう!
じゃあ、一緒にやってみるよ!
2,お互いに見合って練習してみる!
次は、グループの中でペアを作って見合ってみよう!まずはペアの一人がやって、もう一人は見てあげるよ!見るポイントは、「カウントと動きが合っているか?」そこを見て、アドバイスをしてあげよう!
見合う時のポイントは、「見る視点をはっきり示すこと」。そうすることで、教え合いが機能してきます!
3,グループごとに練習してみよう!
ここからは、グループごとに練習する時間をとるよ!実行委員を中心に練習してみよう!練習の仕方は、「手を取って、一緒に踊る」⇒「お手本を見せながら一緒に踊る」⇒「踊らせてみて、アドバイスする」の3段階。これは、5年生に教える時の練習だよ!さっきみたいにカウントをとりながら、教える人の段階に合わせて練習方法を選んでいこう!
こんなふうに段階を追って練習していくことで、5年生への教え方も伝授していきます!
⑤主運動Ⅱ(ポイントを意識して、曲で踊る!)
最後に曲をかけて踊っていきます。残り時間次第で、グループの半分ずつに分けて踊らせることで、ポイントを意識して踊れているかを見合うこともできます!
⑥整理運動
怪我や体調不良がいないかを確認します。
⑦振り返り
今回は、1/10時間目ということで「これからの単元をどう取り組んでいくか」という想いを書かせていきます。そうすることで、特に「学びに向かう力、人間性等」が見えるようにしていきます。
評価について
今回は、1/10時間目ということで、「学びに向かう力、人間性」を中心にみていきます。
【観察】練習に取り組む態度、意欲
C…練習に参加できていない B…練習に参加している A…意欲的に練習に参加している
【学習カード】振り返り
C…これからの目標が書けない B…これからの目標や頑張ることが書けている
A…これからの目標や頑張ること、思いがより具体的に書けている
「表現運動『運動会に向けた表現(南中ソーラン)の指導』③ ~1/10時間目【6年5月】」のまとめ
それでは、まとめです。
いかがだったでしょうか?次の時間は、6年生だけで行う表現練習の2回目!踊りを思い出し、細かな部分・あいまいな部分を確認したその後の展開を紹介します。前年度を越える表現にするために、踊りをブラッシュアップさせる1時間です。自分たちの成長を感じて、自信をもって5年生に教えられるような、そんな1時間にしていきたいと思います。
もし「こんなやり方もあるよ!」「このやり方が効果的だった!」というアイデアがあれば是非教えてください。一緒に学んでいけたら嬉しいです!
それでは、また!
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