当番が、「クラスに必要で、ないと困る活動」というのはわかったけれど、具体的にどうやって分担していけばいいのかな?
当番というと、「掃除当番」「給食当番」はよく聞くなぁ。でも、実際どうやって回していけばいいんだろう?
こんな人のための記事です。
当番は、クラスにとって絶対にないと困る活動。学級経営の土台です。先生がいちいち指示しなくても子どもたちが動ける仕組みにしていきたいですね。
当番活動は、「給食当番」「掃除当番」「日直当番」の3つ!
具体的には,学級全員で分担する清掃や給食,交替しながら行う日直,飼育,栽培等の当番活動や学級活動 (1) での係活動,学校内外でのボランティア活動など,学級,学校や地域のために一生懸命働く活動を取り上げる。【小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編】
学習指導要領には、「飼育」「栽培」等も入っていますが、多岐に渡りすぎると管理が大変になるので、当番活動として取り組むなら日直の仕事に取り込んでしまうのが一番分かりやすいかなと思います。
給食当番って何をするの?
給食当番の一番の役割は、「配膳」ですね!でも、それ以外の部分をどうするか?「配膳前に机をふくのは?」「配膳されたものを運ぶのは?」「おかわりは?」この辺りを、当番にするか、係を活用するか、日直とするか…はその先生の考え方次第。ここでは、雄剛のクラスを例に出してみます。
【生活班(4~5人)での当番活動】 *ないと困る活動
1グループ
⇒〇配膳…給食の搬入、配膳、片付け
*配膳の役割分担は特に決めず、話し合わせます。
1グループ
⇒〇配膳されたものを配る
*雄剛のクラスでは、「①時間を守らせたい」「②落ち着いて準備させたい」という思い から、給食の配膳、配り当番以外は座って待ちます。特に嫌なのは、手を洗いにいって帰ってこない…という状況。これを防ぐために、「〇分までには戻ってきて座ろうね!」と声を掛けておきます。当番以外は座っているので、時間を守れていない子を把握しやすくなります。あとは、たくさんの人が動いているとぶつかってこぼす…という最悪の状況に陥るので、それを防ぐためでもあります。コロナ対応を意識しているのであれば、避けた方がよいかもしれません。
【日直の当番活動】 *ないと困る活動
〇挨拶(「いただきます」「ごちそうさまでした」)
〇配膳前に机を拭く *コロナの影響であまりやらなくなりましたが…
【給食係の役割】*あると豊かになる・給食が楽しくなる活動
〇献立表の発表 *献立に込められた思いが書かれた紙がきたりしますよね!それを読みます。
〇おかわりじゃんけん
〇給食が楽しくなるイベント (例)給食クイズ、お楽しみ席、全員完食チャレンジ…
雄剛のクラスでは、こんなすみ分けで給食を回しています。
給食当番で「おれはヨーグルト配りたい!」「え!おれもそれがいい!」「早い者勝ちだよ!」「ずるい!」というトラブルがあるんだけど…。
こういう時は、「どうすれば、お互いに嫌な思いをしなくてすむのかな?」と聞いてみましょう。「じゃあ、じゃんけんで…。」とか「順番で…。」とかアイデアが出てきます。「じゃあ、それでやってみよう!だめだったら、また次のやり方を試してみよう!」とするとそれでだいたいが解決します。
掃除当番って何をするの?
これは、イメージしやすいですよね。クラスにどれくらいの掃除場所、特別教室が割り振られているかによって仕事を分け、分担していきます。
輪番制って、どんな感じでやったらいいのかな?
中学年以降は、掃除場所が教室だけでなく、特別教室も割り振られることが多いですよね。だから、掃除場所で分けていきます。
中学年以降の場合
班編成が6班編成で、掃除場所が4カ所(教室、廊下、音楽室、学年の部屋)だったら…
【1班】音楽室 【2班】学年の部屋 【3班】廊下
【4班】教室のほうき 【5班】水拭き 【6班】黒板、棚拭き、机拭き
低学年の場合、教室とその前の廊下だけ…という割り振りの場合が多いですよね。その場合には、教室の掃除の役割を細分化して割り振っていきます。
低学年の場合
班編成6班、掃除場所は教室と廊下のみ
【1班】廊下 【2班】ほうき 【3班】水拭き
【4班】机運び 【5班】黒板 【6班】棚拭き
低学年ほど役割を細分化した方が分かりやすいし、「あれやりたい!」「ぼくも!」という余計なトラブルを避けられます。あと、輪番制を1週間ごとにするか、毎日にするか…という問題がありますが、低学年は1週間ごとにしてあげた方が、役割を理解し、定着させることができます。中学年以降であれば、役割を定着させる意図があれば1週間ごとがいいし、その心配がなければどちらでもいいと思います。ちなみに私のクラスでは、高学年ということもあるので1日ごとにしています。1日ごとのメリットは、早いサイクルで教室掃除に戻ってくるので、担任の目が行き届きやすく、そこで「このグループで掃除がきちんとできているか?」を見取り、指導しやすいからです。心配な様子があれば、声を掛けたり、特別教室で見えない時に見回りに行って指導します。
日直当番って何をやるの?
これは、どこまでを日直の役割にするか迷うところですよね…。私は、「係との兼ね合いがあるので、まずはクラスに必要な役割を出し合って係を決め、係の役割に属さないものを日直がする」という流れにすることが多いです。そうすると漏れがなく、役割を網羅することができます!
T:「これから1年間、クラスで生活していくときに、『この役割はないと困るよね。』『この役割があるといいな。』というものを出してみよう!もし思いつかない人は、昨年の係や日直の役割を思い出してみるといいね。」
C:「黒板消しは必要だよね。」「朝の会の司会も必要!」「昨年は、体育の準備運動もあったよ。」「掲示物をはる人も必要なんじゃないかな?」
T:「だいたいクラスに必要な役割がでそろったね。それでは、係を決めよう!『クラスのために、私はこの係を作りたい!』『この係があればみんなのためになるんじゃないかな?』という係を立ち上げてみよう!』
係が決定!
T:「それでは、係が決定したね。どの係にも入っていない役割があるね。でも、これもみんなが言った通りクラスには必要な役割だから、この役割は日直の役割にしよう!」
こんなふうにすると、日直の役割が明確になってきます。ちなみに私の今のクラスでは日直の役割は以下の通りです。
〇朝の会、帰りの会の司会 〇授業開始と終了の挨拶 〇給食の挨拶
『当番活動って何するの?~自立したクラスを作る仕組みづくり②~』のまとめ
それでは、まとめです。
ちなみに輪番制では、右のような表を使うことが多いですよね。これには、いろんなパターンがあります。一番手っ取り早いのは、学年を組む先生に「どんなの使っていますか?」と聞くこと。そこで紹介してもらったものを使わせてもらいましょう!何年かするうちに、自分にしっくりくるものが登場すると思うので、その後はそれを使いましょう。それか、段々と「もっとこんなやつがあればいいの…。」という思いが出てくるので、そういうものを探したり、自作しましょう!学年始めはとにかく忙しいので、真似ることが第一歩!
いかがだったでしょうか?今回は、当番活動に絞って書いてみました。。次回は、係について具体的に紹介していきたいと思います。もし「当番活動ならこんなやり方もあるよ!」「このやり方が効果的だった!」というアイデアがあれば是非教えてください。一緒に学んでいけたら嬉しいです!
それでは、また!
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