春運動会だと、そろそろ表現運動の練習を始めないといけないなぁ…。
表現運動は、定番の「南中ソーラン」。でも、何を、どう教えたらいいのか、いまいちわからないんだよなぁ…。いつも踊りは覚えてはいるんだけど、今一つ仕上がりが…。
こんな人のための記事です。
運動会では、どの学校でもだいたい表現がありますよね。昔は、組体操をよくやっていましたが、安全面からどんどん実施する学校は少なくなっています。表現では、やはり「南中ソーラン」をやっている学校が多いのではないでしょうか?今回は、「南中ソーラン」に絞って、表現運動の単元の組み方、そして1時間ごとの指導の仕方を紹介していきたいと思います。「うちの学校は、南中ソーランじゃないんだよなぁ…」という方もいると思いますが、民舞系の踊りには共通する部分がたくさんあり、また指導の仕方にも共通する部分がたくさんありますので、少しでも参考になったらうれしいです。
この単元で達成したいこと!
学習指導要領では…
(1)知識及び技能
(1) 次の運動の楽しさや喜びに触れ,表したい感じを表現したり踊りの特徴をとらえたりして踊ることができるようにする。
イ フォークダンスでは,踊り方の特徴をとらえ,音楽に合わせて簡単なステップや動きで踊ること。(2)思考力、判断力、表現等
(2) 運動に進んで取り組み,互いのよさを認め合い助け合って練習や発表をしたり,場の安全に気を配ったりすることができるようにする。
(3)学びに向かう力、人間性等
(3) 自分やグループの課題の解決に向けて,練習や発表の仕方を工夫できるようにする。
【体育編】小学校学習指導要領
これを踏まえて、
〇南中ソーランの踊り方の特徴をとらえて、踊ることができる!
〇運動に進んで取り組み,互いのよさを認め合い助け合って練習や発表をできる!
〇自分やグループの課題の解決に向けて,練習や発表の仕方を工夫できる!
この3つが達成できるできるように単元を構成していきます。
それでは、具体的にどんな単元構成にしていくかを見ていきましょう!
表現運動『南中ソーラン』の単元構成例(10時間扱い)
おおまかな流れは、1回目と3回目(最終)にタイムをとって、その伸びを確かめるという流れです!これによって、自分の成長を確かめていきます!
【1~3時間目】6年生のみで踊りを確認する期
5年生で基本の踊りは覚えています。ここでするべきことは…
①5年生に教えるために、感覚で踊っている部分をカウントで合わせらえるよう明確にする!
②「南中ソーラン」の踊り方の特徴に立ち返り、より踊りを磨く!
この時期は、「知識及び技能」を高めていく時期ですね
【4~7時間目】5年生に踊りを教える期
ここでは、5年生に踊りを教えていきます。
5,6年生で兄弟チームを作り、同じグループの5年生が踊れるようになるためにどうすればよいかを考え、取り組んでいきます。
この時期は、「思考力、判断力、表現等」や「学びに向かう力、人間性等」を重視する時期ですね!
【8~9時間目】外で立ち位置や隊形移動を確認する時期
ここは、「子どもたちが考える」…というよりも「教える」時期ですね。
ただ、南中ソーラン実行委員(プロジェクト)を立ち上げて、その子たちを中心に隊形移動を考えさせたり、指示を出させることで、子どもたちが関わる活動にしていくことも可能です。
【10時間目】最終リハーサル!
踊るのは、うまくいっても、いかなくても一回のみ!
最後に、実行委員やプロジェクトの子を中心に「がんばるぞ!」「おー!」のような掛け声で終われると、いい雰囲気で本番を迎えることができますね!
『南中ソーラン』の踊り方の特徴
踊りは覚えられるんだけど、今一つ仕上がりが…。どうやったら、上手に見えるんだろう?
私は、民舞系の踊りには共通した踊り方の特徴があると思っています。
①はこ足!
【はこ足のポイントは?】
〇地面と下半身で、きれいなはこが入る形を作ること!
*「腰を落とすよ!」と言っても、なかなか伝わりません。「はこになっている?」と投げかけ、お互いに見合わせると、腰が落ちたきれいな形ができます。
*「きれいな五角形を作ろう!」という教え方もありますが、やはり、力強さを感じるのは「はこ足」ですね。ただ、きつい…。
②ふり幅を大きく!
【ふり幅を大きくのポイント】
〇できるだけ遠く!できるだけ高く!できるだけ低く!
*例えば「網を投げる動き」だと、できるだけ遠くに投げることで動きが大きくなり、力強さが出てきます!
③スピードの変化を付ける!
力強さを伝えるためには、やっぱりスピードが必要ですよね!動きに切れが出ます。
だけど!「速い」だけではダメ!
これは、ヨサコイソーランをやっている方に教えてもらいました!
「『ゆったりする部分』と『速い部分』のメリハリを付けるからこそ、動きに切れが出てくる!それを意識すると、すごい迫力になるんだ!」
こうやって伝えてあげると、本当に迫力が変わってきます!
「表現運動『運動会に向けた表現(南中ソーラン)の指導』①~単元をどう組もう?~」のまとめ
それでは、まとめです。
いかがだったでしょうか?体育として表現運動にどう取り組ませるか…ということもありますが、運動会という大きな行事を通して、子どもたちに何を学ばせるかという視点をもつと、子どもたちの成長度合いが変わってきますね。体育の目標を達成しつつ、子どもたちが大きく大きく成長する活動にしていきたいものです。
次回からは、この単元構成を実現していくための、1時間ごとの詳細な流れ、そして効果的な関わりや声掛けの仕方などを書いていきます。
もし、表現運動、もしくは南中ソーランの指導で「こんなやり方もあるよ!」「このやり方が効果的だった!」というアイデアがあれば是非教えてください。一緒に学んでいけたら嬉しいです!
それでは、また!
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