ソフトバレーボールかぁ。みんな楽しんでやるんだけど、ただそれだけ。遊んでおしまいになってしまうんだよなぁ…。
ボール運動系って全部同じ。楽しいけれども、ただ試合をやっておしまい…になってしまいがち。本当は、もうちょっとちゃんと学習した方がいいんだろうけど、どうやっていいか分からないし…。
こんな人のための記事です。
ボール運動って楽しいですよね、でも、「楽しく試合をして、おしまい!」「得意な子だけが活躍して、それ以外の子は見てるだけ…。」そんな感じになりがちではないでしょうか?体育の学習として「得意な子も、苦手な子もみんなで楽しむことができる!」「チームとして高め合うことができる!」…。この単元では、そんな学習に挑戦してみませんか?
この単元で達成したいこと!
学習指導要領では…
(1)知識及び技能
(1) 次の運動の楽しさや喜びを味わい,その行い方を理解するとともに,その技能を身に付け,簡易化されたゲームをすること。
イ ネット型では,個人やチームによる攻撃と守備によって,簡易化されたゲームをすること。(2)思考力、判断力、表現等
(2) ルールを工夫したり,自己やチームの特徴に応じた作戦を選んだりするとともに,自己や仲間の考えたことを他者に伝えること。
(3)学びに向かう力、人間性等
(3) 運動に積極的に取り組み,ルールを守り助け合って運動をしたり,勝敗を受け入れたり,仲間の考えや取組を認めたり,場や用具の安全に気を配ったりすること。
【体育編】小学校学習指導要領
これを踏まえて、
〇チームで相談し、練習を選んだり、作戦を立てたりできるようにすること!
〇ボールの下に移動して、とったり、パスしたり、アタックしたりする技能を生かしてゲームに参加できるようにすること!
〇みんなで楽しめるルールを決めて取り組むこと!
この3つが達成できるできるように単元を構成していきます。
それでは、具体的にどんな単元構成にしていくかを見ていきましょう!
ボール運動(ネット型)『ソフトバレーボールを基にした簡易化されたゲーム』の単元構成例(6時間扱い)
1時間目に試しのゲームをしたら、そこで一人一人の技能を見極め、キャプテンとチームを決定します。その後は、単元を通して固定したチームで学習を進めていきます。クラスや学年の実態にもよりますが、単元の最後にトーナメント戦やリーグ戦、場合によっては学年ソフトバレーボール大会なんかを企画すると、それに向けてチーム内の話し合い、教え合い、高め合いが活発化しますね!
【1時間目】
試しのゲーム!
まずは、ゲームのルールを確認し、体験させます。単元の最初でいきなりゲームをすることのねらいは2つ!
①一人一人の技能を見極め、チーム分けに生かす!
②単元のゴールをイメージさせることで、これからどんな学習が必要かを見えるようにする!
ボール運動の単元でチームを固定する場合には、チーム分けが肝になってきます。皆さんならどうチーム分けをしますか?私は、クラスの実態によりますが、基本的には子どもたちに任せます。まずは、1時間目の振り返りに、「試しのゲームをしてみて、この人にキャプテンになってほしい!」という人の名前を書いてもらいます。そこで、推薦が多かった人をキャプテンに選出。(時折、学級経営上の理由からあと一歩で落選した人を選ぶこともあります。)キャプテンに「男女関係なく」「平等に」ということを前提に、チーム分けを依頼します!
【2~3時間目】
基礎技能の習得とそれを生かしたゲーム。
この2時間で、基礎技能を高めるためにどんな練習方法があるのかを体験させます。
【4~5時間目】
チーム練習とそれを生かしたゲーム。
2~3時間目で体験した練習方法から、自分たちのチームに必要な練習方法を選択し、取り組みます!
【6時間目】
学級トーナメント戦!
ルールについて
2回目はキャッチOK!
ソフトバレーボールって、けっこう技能が難しいんだよなぁ…。なかなかボールがつながらない…。つながったとしても、3段攻撃なんて夢のまた夢…。
ソフトバレーボールの特性、そして魅力ってなんでしょうか?私は以下の2つだと考えています。
①ボールを落とさないようにつなげる楽しさ!
②3段攻撃で、アタック!
これを体験できるルールにしたいですよね。
「2回目はキャッチOK!」
相手からボールが帰ってきて、
『レシーブ(1回目)⇒トス(2回目)⇒アタック(3回目)』
の3段攻撃。これがバレーボールの魅力ですが、1つ1つの基礎技能が未熟な小学生は、これを味わうところまでなかなかいけません…。だから「2回目(トス)はキャッチOK!」とします。そうすることで、ボールがつながり、アタックも可能になります!
中学校への接続を考えた場合に、ちょっと問題もありますが…。ただ、小学生の発達段階を考えると、これがちょうどいいなと考えています。
他にも、「1回目はキャッチOK!」というルールもあります。こうすると、また違ったゲーム展開になります。「この単元で何を学ばせたいか?」「子どもたちの技能レベルを考えてどちらが有効か?」を考えて、ルールを決定したいですね!
ボールは、50gのソフトバレーボール!
これも、子どもたちの技能レベルによりますが、「2回目キャッチOK!」ルールでいくならば、100gがちょうどいいかなと思います。軽すぎると、軽くてつながりやすくはなるのですが、アタックしたときにホップしてしまって、アタックの気持ちよさを体感できなくなってしまうんですよね。
「ボール運動(ネット型)『ソフトバレーボールを基にした簡易化されたゲーム』①~単元をどう組もう?~【6年生4月】」のまとめ
それでは、まとめです。
いかがだったでしょうか?ボール運動は、どうしても「試合だけをして楽しんでおしまい…」になりがちな単元です。学習として、意図的に基礎技能を学んだり、チームとして教え合ったり、高め合ったりできる場面を作っていきたいですね。
今後、この単元構成を実現していくための、1時間ごとの詳細な流れ、そして効果的な関わりや声掛けの仕方などを書いていきます。
もしボール運動『ソフトバレーボールを基にした簡易化されたゲーム』の指導で「こんなやり方もあるよ!」「このやり方が効果的だった!」というアイデアがあれば是非教えてください。一緒に学んでいけたら嬉しいです!
それでは、また!
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